西洋占星術を勉強していくと登場する活動、固定、柔軟の3つの分類。これらはどのようなことを表しているのかイマイチわかりづらくございますよね。
そこでこちらの記事では、これらの分類について解明し、わかりやすくご説明申し上げたいと思います。何となくで理解されている方もいらっしゃるかもしれませんので、これを機にきちんとおさらいして参りましょう!
3区分とは
西洋占星術における3区分とは、活動宮、固定宮、柔軟宮の3つの分類のことで、これは古代の哲学において創造の法則を表すとされる正三角形に由来しております。
こちらの3区分と、火、地、風、水の4元素(厳密にはここにさらに2区分が入ります)によって、3×4の黄道12サインが出来上がっているわけでございますが、3区分がどのような事柄を3つに分けているかを理解していないとエレメントと矛盾するように感じ、混乱のもとになってしまいますので、注意する必要がございますね。
それぞれの3区分とそれに該当するサインは以下の通りでございます。
活動宮……牡羊座、蟹座、天秤座、山羊座
固定宮……牡牛座、獅子座、蠍座、水瓶座
柔軟宮……双子座、乙女座、射手座、魚座
こちらの分類方法で分けられたサインで共通している性質はどのようなものかイメージできますでしょうか。次は本題の3区分それぞれがどのような性質を表しているかを確認いたしましょう!
3区分が表す性質について
3区分が表す性質は、変化をどのように扱うかという点で見ると非常にわかりやすくなります。それでは、早速具体的にご紹介いたします。
活動宮……変化を能動的に起こし、それをコントロールしようと試みる。
固定宮……変化をできるだけ抑えつつ、安定させようと試みる。
柔軟宮……変化を受動的に受け入れて、調整しようと試みる。
活動宮で物事を始め、柔軟宮でそれを丁度良い規模に微調整し、固定宮で安定させるといったような作用でバランスを取ることが理想的でございますね。逆に、どれか1つでも欠けるとバランスが崩れてしまいます。
活動宮が欠けると、外から来る変化にも強く、安定しますが、自分から変化を起こすことは苦手になりますので、場合によっては長い間チャンスを待たなくてはならなくなります。
固定宮が欠けると、何でも変化させてしまいますし、どのような変化も受け入れてしまうので、安定性がなくなります。
柔軟宮が欠けると、変化を好む側面と、変化を嫌う側面が調整役不在で対立し、変化させたいのに安定も手放せないので、なかなか物事が進まなくなるでしょう。
もちろん完璧なバランスの人は存在しませんから、大小はあれど、皆様のご性格も3つのうちのどれかに近いはずでございます。ご自身に足りなくなりがちな性質はどれかを確認し、意識的に補ってみるのも良いでしょう。
3区分に注目した各サイン
最後に、3区分に注目して各サインがどのような性質であるかを簡単に見て参りましょう。
火の活動サインは牡羊座です。活動宮と火の自由さが合わさり、自分にとって未知なものでも積極的に飛び込む性質となります。
水の活動サインは蟹座です。活動宮と水の感情の豊かさが合わさり、自分の感情をコントロールしようとするため、周りからは見え辛いですが、心の中では感情が渦巻いています。
風の活動サインは天秤座です。活動宮と風の客観性が合わさり、周りの人の様子はどうか、自分は周りからどう見えるかなどを考え、気を配りながら物事を整えようとする性質となります。
地の活動サインは山羊座です。地の物質性、社会的側面が合わさり、物質的な豊かさや、社会的な地位を主体的に高めようとします。
地の固定宮は牡牛座です。物を大事に使ったり、お金を地道に貯めたりして、身の回りの豊かさを積み上げるような性質となります。
火の固定宮は獅子座です。自分や自分の作ったものを自らの精神性を表すものとし、それが揺るがないようにしようとします。
水の固定宮は蠍座です。自分の心を一定に保つために何かに熱中します。相手の心の動揺にも敏感です。
風の固定宮は水瓶座です。自分の中で論理的に筋が通っているかどうかを重要視し、確固たる理論を作り上げようとします。
風の柔軟宮は双子座です。コミュニケーションやSNSなどを通じて、自然と入ってくる情報を取り入れて博識になります。
地の柔軟宮は乙女座です。自分が既に持っている物、手に入れたものをきちんと維持、管理することに注力します。
火の柔軟宮は射手座です。自由気ままでそのときの状況に応じて様々に対応を変えて対処します。
水の柔軟宮は魚座です。その場の雰囲気に合わせて、自らの態度や感情が変化していきます。
まとめ
3区分は創造の法則を表すとされる三角形を由来とし、活動宮、固定宮、柔軟宮の3つで構成される分類でございましたね。
それぞれの性質は、変化をどのように扱っているかという点を見るとわかりやすく、そのバランスが取れると物事が発展していくことになりましょう。
火、地、風、水の4元素と3区分を合わせることで、12サインとその性質が構成されていることが実感を持ってお分かりになったかと存じます。
12サインの特徴を知るためにも、3区分の性質はきちんと掴んでおくことが大切でございますね。