【タロット占い】とはどんな占い? 現役占い師が78枚カード占いを徹底解説!

タロット占い

タロット占いはなぜ当たるのか、そもそも本当に信用できるのかなど、実際に活用できるなら便利だからこそ、知っておきたいことが大変多くございますよね。

日常の悩みについて占ってもらいたい方も、自分で占ってみたい方も、まずはタロット占いについて理解しておきたいとお考えになるのは自然なことでございましょう。

そこでこちらの記事では、全く知識がない状態からでも、タロット占いのことが最初から最後までわかるように現役占い師の私が徹底的に解説いたします。これを読み終わる頃にはタロット占いがどのようなものなのかを完全に理解しておられることでございましょう。

それでは、まず初めに「タロット占いとは何か」というところから始めて参ります!

タロット占いとは

端的にタロット占いとは、1枚1枚に意味のある絵が描かれたタロットカードという道具を用いて、占いたい事柄に関するメッセージを読み取る占いのことでございます。

宿命的で容易には移り変わらない事柄を表す「大アルカナ」と呼ばれる22枚のカードと、日常的で流動的な事柄を表す「小アルカナ」と呼ばれる56枚のカードを合わせた、計78枚のカードを1つのタロットデッキとして扱います。

基本的には78枚すべてのカードを使って占いますが、場合によっては枚数を限定して占う方法もございますね。

カードをバラバラに混ぜてシャッフルする関係上、カードを縦向きに揃えて表に出したとき、カードが上下反転して出てくることもございます。ここで天と地の向きが正しい状態を「正位置」と言うのに対し、逆向きに出ている状態を「逆位置」と言い、それぞれ意味が異なります。

ここで注意すべきことは、「逆位置」は必ずしも「正位置」の真反対の意味とは限らないということでございます。また、逆位置の方が好ましい意味となるカードもいくつかございますので、「逆位置」で出たからといって悪い結果だと解釈しないように致しましょう。

タロットカードの要素

タロットカードに含まれる要素として欠かせないものが「エレメント」という概念でございます。これは世界が火、地、風、水の4元素で構成されているという考え方で、ワンド、ペンタクル、ソード、カップというスート(記号)として描かれ、それぞれに対応しております。さらに……

  • ワンド(火)は精神
  • ペンタクル(地)は物質
  • ソード(風)は思考
  • カップ(水)は感情

……を象徴しており、これらのスートの偏りも解釈のヒントになって参ります。

同じく欠かせない要素として、タロットカード1枚ずつにそれぞれに割り当てられた「数字」があり、これにもきちんと意味がございます。

カード単体の解釈に適応する他、全体の出方として序盤の数字が多いほど物事が始まったばかりであることを表し、終盤の数字が多いほど物事が終わりや確定路線に向かっていることを表しております。

これら「エレメント」「数字」はタロットカードの意味を読み取る上で重要な要素となりますので、それぞれに馴染んでおくとより理解が深まることでございましょう。

エレメントについてはこちらの記事もご参照ください→エレメントの本質を完全理解!西洋占星術とタロットでの扱われ方を知る!

タロット占いの原理

次に気になるのはタロット占いの原理について。これをご説明申し上げるとき、まず知っておいていただきたい概念が……

  • 「意識」
  • 「無意識」
  • 「集合的無意識」

……の3つございます。

「意識」とは普段の私たちが「私」と認識している自我であり、社会生活を送るときに湧き出てくる心の葛藤を調節する働きをしております。

何かを考えたり、ここではこうするべきとして、気持ちとは裏腹な行動を取ろうとしたりする、いわば司令塔のような働きをする心の領域であると言っても良いでしょう。

それとは反対に、普段は認識できない心の領域のことを「無意識」と言い、こちらには人間が生来持つ欲動や情動などが渦巻いているとされておりますね。

楽しい、悲しい、イライラするなどの感情や、好意や嫌悪感などの感覚に近いものまでがこの無意識の領域から湧き出てくるものであり、いわば人間の精神活動の根本であるエネルギーを生み出す心の領域と言っても良いでしょう。

「意識」は主に左脳が司っており、「無意識」はその大部分を右脳が司っております。そして右脳が処理する情報は膨大なため、普段は絵や抽象的な象徴などのイメージとして扱われており、タロット占いでは熟慮を重ねられた絵柄が描かれたカードを用いることでそのイメージを引き出し、メッセージとして読み取るという仕組みなのでございます。

そして心理学者のユングはこれに加え、「集合的無意識」という概念を提唱し、人間にはさらに全人類が共有している心の領域が存在していると考えました。

これはつまり、全部とは言わないまでも感覚の一部を他人と共有しているということでもあり、この性質を応用して占い師は自らを飛び越えて占う対象の心を測り知ることができるというのが私の持論でございます。

集合的無意識で繋がっている部分を扉として足掛かりにし、そこから占いの対象となった人物の無意識からのメッセージを受け取ることで、占い師個人を飛び越えて他人を占うことができるということでございますね。

タロット占いで言う「未来」

さらに占いを語る上で欠かせない要素が未来の事柄について。占い師をしていると「未来がどうなるのか教えてほしい」といった趣旨のご依頼を頂くこともよくございます。

しかし、基本的に未来は決まっていないと私は考えております。なぜならば、変えることができる「今」の積み重ねが「未来」だからでございますね。

ではタロット占いで出している近未来のカードは何なのかと言いますと、「このまま進むとどうなりそうか」という最も可能性の高い未来を予測しているものということになりましょう。

先ほどの「タロット占いの原理」の項目でもお伝えいたしましたが、無意識の領域には膨大な量の情報が秘められておりますから、それを引き出して整理することで可能性の高い未来を予測することができるのでございますね。

もちろんタロット占いの未来の結果が好ましいものでなければ「今」を少しずつ変えていくことで「未来」も変わって参りますので、カードからのアドバイスを参考にしながら良き未来を掴み取ることを目指すというスタンスで占いをされることをお勧めいたします。

タロット占いが得意とすること

タロット占いはその都度出てくるカードが変わるという意味での偶然性を用いた占いであるため、短期的な事柄や比較的移り変わりやすい事柄、日常的な事柄などを占うことに向いております。近未来や人の気持ち、特定の問題に対してどうしたら良いかなどでございますね。

特に潜在意識を用いる占いであるという関係上、人の気持ちを介した事柄であればその精度は高くなりますので、この性質は上手に活用するとよろしいでしょう。

また、単純にイエスかノーの答えを知りたい場合は、「正位置」をイエス、「逆位置」をノーと決めてカードを引くことで占うことができます。ただし、答え自体がグレーゾーンではっきりしない場合や、現時点ではわからないという事柄の場合は曖昧なカードが出て参りますので、カード自体の意味にも着目しておきましょう。

タロット占いのやり方

ここからは自らで占いをされる方へ向けて、一般的なやり方をご説明いたします。

まず占いを始める前に、邪魔が入らず集中できる環境、タロットデッキ本体、カードを混ぜたり並べたりできる布(タロットクロス)を用意します。そうしたら……

  1. タロットクロスの上にカードを出し、すべて裏向きにしたら、円を描くようにしながら混ぜていきます。(左右どちら回りでも構いません)
  2. 混ぜ終わったらカードを中央に集めるようにまとめ、裏面を自分の側(相手がいる場合は相手の側)に向けるようにしながら立て、縦向きと横向きそれぞれに振り分けます。
  3. 縦向きのカードを倒してすべて横向きにしたら、今度は山を3つに分けて、分けたときとは違う順番で一つの山に戻します。
  4. まとまったカードの上から6枚を端に置いておき、7枚目からカードを表向きに並べていきます。このとき、カードの天地が逆にならないように注意します。
  5. スプレッドの意味と合わせて、カードからのメッセージ(=無意識からのメッセージ)を読み取ります。

……以上が基本的なタロット占いのやり方でございます。

自分でタロット占いをするときに気を付けること

タロット占いを始めるときにはまずカードの意味を覚えることから始まるかと存じますが、参考にする文献や書籍はカードの絵柄がどうしてその意味につながるのかということが明確に書かれているものを選ばれてくださいませ。

これは後々自力で解釈の幅を広げていくときに、それが飛躍し過ぎて本来の意味から逸脱してしまうことを防ぐためですので、この点は必ず押さえておきましょう。

タロットカードの意味を覚えた後はリーディング練習をしていくこととなりますが、その際にはカードのエレメントと数字も意識して読み取る癖をつけてくださいませ。

特に特定のエレメントが出ていなかったり、前半後半どちらかの数字に偏っているなど大事なヒントとなることが表れていることもございますので、見逃さないようにして参りましょう。

タロットカードの種類

主なタロットカードの種類は以下の3種類がございます。

  • ライダー・ウェイト版:最もスタンダードなカード。解説書も多い。
  • マルセイユ版:シンプルな絵柄で、古典的な学問を軸とした解釈。
  • トートタロット:潜在意識をより細かく捉えたタロット。

どのタロットデッキを選ぶかについては好みによるところが大きくございますが、最初に手に取るのはライダー・ウェイト版をお勧めいたします。理由としては解説書が豊富でこれが元となっている派生版のタロットデッキが多いからでございますね。

絵柄や背景となる思想などがそれぞれ異なっておりますので、自らに合うデッキを用いる、あるいはそのデッキを使用している占い師に占いを依頼されてくださいませ。

まとめ

タロット占いは精密に練られて描かれたタロットカードを用いて、人間の無意識の領域からメッセージを受け取る占いであるということがお分かりいただけたかと存じます。

人の心情を読み取るためのツールとして、そして未来を予測する道具として、ぜひともタロットカード及びタロット占いを上手にご活用いただきたく存じます。